明治大学 留学生中的人气选择

明治大学

~明治大 留学生から選ばれる大学~

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明治大学は1881年、青年法律家が設立した明治法律学校が母体。凛とした姿勢の中に個を尊重する気風がいまも色濃く感じられる都市型大学だ。日本を感じ取りたい留学生へのサポートが手厚く安心できる環境がある。

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PROFILE(左から)
菅野隆行さん (国際連携部 国際教育事務室)

国際教育事務室は3年目。大学勤務は18年で、以前は教学関係の部門で従事。留学関係の企画では、プログラム立案の経験を活かしつつ、全体統括として留学生支援を懸命に行っている。

江藤英樹先生 (法学部准教授 国際教育センター長)

幼少時にフランス在住歴あり。明治大学法学部で憲法を教えている。2014年4月より国際教育センター長として留学生を含む学生サポートの責任者。前職は日本語教育センター長で留学生に関する思いはひとしお。2016年度からはなじみのあるフランスでの在外研究が待っている。

那須みなみさん (就職キャリア支援事務室)

留学生の就職支援を担当して3年目。学生に近い目線で、課題をいち早くキャッチし、留学生を採用したい企業と、卒業後も日本で働きたい学生のマッチングに燃える。

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菅野
講義

 様々なサポート体制の充実度が評価されておりますが、私たちとしては、当たり前のことをやっているだけで、それが入学希望の学生にとって心地いいサービスだと感じてもらえているのは喜ばしいことですね。

 大規模校でありながら、「学生一人ひとりに向き合う」気風が明治大学には昔からあり、そういう面が留学生サポートにも活きているのかもしれません。

 そんな中、「個を強くする」という教育理念を掲げていることもあり、留学生にも厳しく指導すべきところは遠慮なくおこなっています。日本で生活するうえで必要なことはしっかりと学んでもらいたいと思っています。

Q

愛情ある厳しい指導とは?

江藤

 具体的な例を挙げると支障がありますので、私の考えていることを抽象的に申し上げます。

 私のところに相談のある事例は、私たち日本人にしてみると当然のことと思っていることが、留学生にとっては当然ではなかったということが本当に多いです。1つ1つ話を聞くと、留学生がそのように考えた理由を理解できる場合もあります。しかし、その主張を通されてしまうと大学としては収拾がつかなくなったりする場合もあります。そうしたときは、丁寧に話をし、大学のルールを守るよう指導しています。


 私がとくに法学部の教員だからというわけではないのですが、留学生には日本の社会の決まりを教えていくように心がけています。たいていの案件は国際教育事務室の職員で対応してくれていますので、まとまりづらいレアなケースしか私のところには上がって来ませんけれど、方針としてはそのように心がけています。

スーパーグローバル大学創成事業
Q

英語学位コースの進捗状況

菅野

 「スーパーグローバル大学創成支援」事業への採択に伴い、英語学位コースの充実にも今後、力を入れていかなければいけないところです。現在、学部では国際日本学部にイングリッシュトラック(英語学士プログラム)があります。大学院では博士前期課程で理工学研究科建築学専攻と経営学研究科がダブル・ディグリー・プログラムそして専門職大学ガバナンス研究科で実施しています。博士後期課程では先端数理科学研究科と2014年度に開設されたグローバル・ガバナンス研究科があります。現状でいうと国際日本学部で1学年約20名の学生が英語コースで勉強しています。交換留学生や大学院生を含めると100人強くらいでしょうか。


 「スーパーグローバル大学創成支援」における構想調書にも示されていますが、英語学位コースは増やしていく方向です。中国や韓国からの留学生でも、語学力の高い学生が増えている印象があります。課題は、学部ごとに理念や方向性が異なるので、なかなか全学調整が難しい点ですが、国際連携部門が全学の調整弁となれるよう、サポートをしていければと考えています。そのような中でも、語学能力を特別入試の出願資格として求めたり、一般選抜入試において英語資格・検定試験を活用する学部もあり、入試改革も着実に動き始めていますよ。

Q

明治大学SGUの取り組み

江藤

 最終的には、「『個』を強くする」と言う教育理念を達成するために大学の仕組みを変えていきます。

 総合的教育改革、国際プログラムの拡充、教職員だけでなく学生を巻き込んだ学生支援のとりくみなど、学生の主体的学びを確立します。国際化に向けて海外の教育機関とのネットワークの構築も欠かせません。

 東京とその他地域を有機的に結んだ研究活動の活性化も主体的学びをはぐくむキャンパスとするためには必要なことだと思っています。

 明治大学の「スーパーグローバル大学創成支援」事業では、在学生をグローバル人材として社会に送り出すことを目標とするプロジェクトで、その一つの方策として在学生が海外留学をすること、または明治大学にいながら、何等かの国際体験をするということを目指しています。

 後者の観点から言うと、英語コース拡充は、グローバル・キャンパスに向けて留学生が増えていくことで、国際体験空間の構築ができ、日本人学生への学びの相乗効果を生んでいくことにもつながる事業といえますね。

明治大学留学生の就職活動
Q

外国人留学生総数を教えてください。

菅野

 2015年5月1日現在の学生数ですが、正規学部生(870人)大学院(384人)になります。うち中国人留学生は学部生(385人)大学院(258人)となっています。留学生は合計で44か国・地域から来ていて、上位トップ3は中国、韓国、台湾となっています。

 欧米からの留学生も少しずつ増えていて、アメリカ、フランス、ドイツ、イギリス、イタリアの学生も学んでいます。

Q

留学生の就職活動の実情はどうですか。

那須
那須みなみさん

クールジャパン構想のように、日本の文化を学びたいという人も増えていますが、留学生の7~8割は日本企業に関心を持ち、できれば日本で働きたいという希望をもって留学に来ていると思います。

このような学生は、日本の就職活動にうまくのっていけるかどうかが問われます。

日本の独特な雇用環境を普段から意識している学生は、日本人学生と同じ形で一生懸命活動している人もいます。

いっぽう、動きだしが遅くなってしまい、準備が間に合わなかった学生も例年います。しかし、活動的な留学生は最終的に納得のいく進路を歩んでいるように思います。

2015年春には、文系では4割くらいの学生が日本で就職しました。

Q

就職活動が上手だった留学生の一例を教えてください。

那須

 韓国人の女子学生は印象に残っています。こまめに事務室を利用しながら自分で積極的にうごき、内定を獲得していました。エントリーシートの書き方から模擬面接と、早くから対策に取り組んだ結果が実ったのだと思います。やはり、日本人学生より早めに動くことが重要です。在学中に就職先が決められなくても、ビザを延長することで卒業後も活動ができるので、実際にそのようにして活動を継続される方もいます。

菅野

 言い過ぎかもしれませんが、本学に在学する中国人学生は最近、あまり日本人と変わらなくなってきた印象があります。一昔前は留学のハードルも高かったのかもしれませんが、中国から日本へ、覚悟を決めて来ている印象がありましたが、最近はのんびりしている感じがします。そういった意味では日本人と同じスタンスでいると就職活動の状況は厳しい感じがしますね。日本国内での就職をすると言った観点からすると、日本人学生より情報収集などではどうしても不利な状況にはありますので、日本語力を磨くことはもちろん、自己分析や企業研究は早めに着手するべきだと感じています。日本人学生より早く、これらに取り組むことで実際の就職活動が始まった時に日本人学生とそれほど差が付かない状態で採用ラインに乗っかっていくことができるように感じます。

Q

留学生採用企業は増えていますか。

那須

 例年増えているかなと思います。

 ここ1-2年留学生を採用したいという企業の来訪を多く受けています。

 ある程度日本語能力をもっている韓国人や中国人学生は、日本人学生と区別されることなく採用される場合も多いですが、ASEANの学生をとりたいという企業も増えています。

 新しい工場の建設や、市場の開拓などで、特定の国出身の学生を必要としてきていることが分かります。

Q

日本で働く際に重視される職能は?

那須

 企業によって違いますが、共通しているのはある程度の日本語能力です。企業内でのバックアップの体制はあると思いますが、仕事に影響が出ない程度の日本語力は事前につけておいてほしいと言われることも多いです。

Q

キャリア支援の課題をどうとらえていますか。

那須

 留学生の卒業後の進路把握がむずかしいですね。日本で就職すればある程度は確認がとれますが、帰国した学生のその後の進路を知りたいと思っています。また、留学生を積極的に採用したい企業と、日本で就職したい学生をマッチングすることに取り組んでいきたいと思います。企業側からもぜひ明治の留学生が欲しいと言ってくださいますし、学生も母国と日本の架け橋になりたいという希望を聞くと、何とかしてあげたいと思ってしまいますね。

明治の留学生教育と入試
Q

明治大学の日本語教育について教えてください。

菅野

 私費留学生は学部のカリキュラムの中に日本語の授業があるのでそれを受けてもらいます。そのほか、英語コースの学生や交換留学生を主な対象として中級レベルの日本語クラスを5グレードにわけて開講しています。

 日本語能力試験のレベルで言うとN4~N1合格を目指すくらいのレベルの授業です。初修レベルの留学生のためには、正規の授業ではありませんが、入門プログラムとして、日常生活に必要なサバイバルジャパニーズから、初級終了レベルの日本語能力を身に付けるためのプログラムを用意しています。

Q

明治大学が考えるグローバル人材の定義を教えてください。

江藤

 難しい問いですが、どこにいっても自分の力で、その場所で生きていける力なのかなと感じています。それをどうやって身に着けるのか。

 グローバル人材としての資質を企業がもとめていると感じることもあります。明治大学アセアンセンター(バンコク)の開所式に行くと、現地に支店のある日本企業の方が多くいらっしゃっています。そこで聞く現地で働く苦労話はさまざまなものがあります。グローバル化と一口に言っても、実際に国籍も価値観も違う人たちが多く集う環境でどう生き、働くのか、非常に難しいと思いました。今後、日本人が海外に行くことも含めて、グローバル人材を育成していくことを考え続けなければなりません。

Q

留学生入試について

菅野

 日本留学試験(EJU)のスコアは大切です。参考値はありますが、面接や小論文等様々な要素の総合判定となっており、EJUの数字がすべてではないので、合格点は公表していません。渡日前入試(EJUと書類選考)を実施している学部も増えています。渡日前入試や入学許可をおこなうといった観点からは、オンラインで出願できる仕組みやスカイプ面接の実施についても視野にいれていかなければいけないと思っています。出願書類についてですが、志望動機は明確であることが不可欠です。明治大学に入学をすることの意義や目的、目標などその内容はもちろんですが、書類を書く力から日本語能力も読み取ることができます。いずれにしても入学試験の合否は総合評価で決定しています。EJUの点数だけに視点がいってしまうのは少し問題です。

Q

留学生の奨学金について

菅野

 留学生全体のうち3割強の学生が何らかの奨学金を受給しています。他に一定の学力に達する学生が受けられる授業料減免の制度もあり、こちらはここ数年4~6割の学生が授業料の補助を受けていますね。
 留学生数が増えてくることで、奨学金の仕組みを考えなければいけない状況にはなっております。平等に奨学金給付をおこなうということではなく、経済的支援が必要な学生を対象としたものや学習奨励的な側面を強く意識したものといったようにバランスよく制度設計をするようには心がけています。

Q

行知学園の学生に一言メッセージをお願いします。

江藤

 明治大学は自由な学風です。ぜひやりたいことを探して自分の道を切り開いていってほしい。自分のやりたいことを見つけて、たくさんのことにチャレンジして4年間、キャリアを形成するステップとして大学を活用してほしい。

那須

 日本の企業で留学生は大きな戦力になると思います。まずは、自分はどういう人間になりたいか、どういう人生を歩みたいか、日本で勉強したことを今後どう活かしたいかということを念頭において学生生活を楽しんでいただけたらと思います。企業の人事はそういうところをよく見ていますから。

菅野

 挑戦する思いをもって入学してきてください。その挑戦する思いに応えるために、さまざまなメニューを用意してお待ちしてます。大学を変え、社会のしくみを変えていけるような人、自分の未来を切りひらいていける人になってほしいと思っています。

大学を訪問して
取材に訪れたのは東京のど真ん中、千代田区にある明治大学グローバルフロント。地上17階建ての新しい教育研究棟で、ネーミングにもグローバル化する時代の教育的ニーズをいち早く取り入れようとの意気込みが感じられます。建物の立派さに劣らず、教職員の方々の努力されている姿勢には並々ならぬものが。結局、グローバル化とは人と人の信頼と熱意が基になって成り立っていくものなのでしょう。

明治大学周辺の通り

明治大学ウェブサイト(国際連携・留学)